心の道標

様々な自分の疑問に、自分で答えを見つける旅

日本は何処に向かうのか?

年末に十代の若者達による「本音」について語り合う番組を見た。

自分の殻から抜け出せない、もしくは守りたい理由で本音では語れない子や本音で語り合う事で分かり合えるといった子達の話を聞いていたのだが、自分達の住んでいる日本に対する関わり合いの話から政治の話になると、意見が割れてしまった。

関心が無いというより自分の事で精一杯という子や夢を追いかけている中、関心が向けられないという発言の一方で、自分達の未来がかかっているからもっと政治に関心を持たないといけないという発言など、大人の私でさえ感心させられ、また考えさせられる番組だった。

 

私が彼らと同年代の頃の事を振り返ってみると、反省しきりで当時ただ流されていただけで、考えるのは異性の事や、TV番組、すぐ目の前のテストの事ぐらいで、政治の事なんて全く頭に無かった。

新年になり各局ともTVで成人式のニュースが流されたが、相変わらずの荒れた成人式を追いかけるマスコミにうんざりしたが、親に感謝の手紙を読む姿や晴れ着姿の若者を見るとこちらまで嬉しくなった。

 

そこでふと思ったのは、年末の政府の無茶ぶりだ。

国葬を始めとする、未だに福島原発の完全廃炉も見通しが立たない中、原子炉の運用年数を引き延ばし政策や、新たな原子炉増設計画。

敵基地攻撃は先制攻撃では無いという解釈も頭がおかしいとしか言いようがない。

例えば、近所に反社会的組織の家があるとして、何をされるか解らないから先に火をつけて燃やしてしまおうという事と同じ考えだ。

人間は必ずミスをする。

間違ってミサイルを発射したり、軌道をコントロールできなくなる可能性も「0」では無い。

近年、電磁波攻撃の影響が懸念されるようになってきているが、上空で核爆発させ電磁パルスEMP(ElectroMagnetic Pulse)を発生させる事で、電子機器を使用出来なくさせる戦術なのだが、そんな中民放で自衛隊の特殊車両や武器の紹介番組を見る機会があったが、「この砲は、全てが人力によるもので電磁波攻撃にも強いものです」とアナウンスされていたが、そんなもので遥か上空から飛んでくるミサイルに対して何も出来ないし、地上戦になった時点で情報が遮断されている可能性が高く、打つ方向さえ解らなくなってしまう可能性が高い。

何より上陸されてしまうと終わりなのだ。

まるでとんちんかんな事をTVはやっていると思いながら見ていた。

情報さえ他国と連携しなければ把握できない現状で、まして電子戦と言われるようなデジタルに強い人材もまだまだ少ない状態にもかかわらず、早急に防衛を検討すべきとか防衛費の大幅増額やそれによる国民負担問題と、訳が分からない事をやっている政府。

あれほど騒いだ宗教問題も徐々に影を潜め、宗教二世問題では救済法などの成立が早かったのは良かったが、まだまだ改善の余地があるのが現状だ。

安倍前総理を含め歴代の政治家や現役の政治家達との関係がどの様な影響をもたらしたか等の検証も全くと言っていいほど何もされていない。

政治家との関係や影響などの検証もせず、選挙が無い事をいい事にマスコミも含め与党、政府は頭がおかしくなったのかと言いたいぐらいにやりたい放題だ。

 

首相が安倍前首相に変わってから「改正教育基本法」「安保関連法」「労働者派遣法」の改悪、「原発輸出」等初期に成立した法だけでも、調べれば国民にとって非常に危険で不利益を被る法律や政策が、今日までいつの間にか成立執行されてきた。

余りにも議論を尽くしたとは程遠い与党のやり方には危険を感じる。

ウクライナや台湾問題に乗じて危機感を煽り、問題をすり替えている気がしてならない。

また今年になっての首相の外交を見ても、欧米諸国と足並みをそろえる発言や相手が喜ぶような話ばかりの首相に日本という国の独自の役割を忘れてしまった、もしくはご機嫌取りでしか見えない言動や行動には恐ろしくなってしまう。

日本国内に目を向けず、まるで国民の民意、全権を託されたかのような行動には寒気がする。

自由主義国のこの国で、民意を余りにも軽視している政権は、どこか歴史を撒き戻している気がしてならない。

アメリカは横浜にある繁華街にも近いノースドック(アメリカ軍の船舶係留地)に陸軍を配置し有事の際の兵站を担う人員配置を日本の合意の元決定したのだ。

陸軍という所が不気味であろう。

横浜市が早期返還を訴え、返還される予定であったこの場所はいずれ基地になり、攻撃目標になる可能性が高くなってしまった。

横田基地から国道16号で結ばれているノースドックは、有事や訓練等で16号線を封鎖する事も十分考えられる。

冒頭、若者達の話を書いたが、彼らにとって日本が平和であるという前提があっての話なのだ。

残念ながら番組の中では戦争や有事の話は無かったが、将来の夢や、希望、挫折も平和だからこそ味わえるもので、今のままだと非常に危うい状態だという事を、若者達に大人はもっと話すべきだ。

日本が戦争に巻き込まれる事が、いつの間にか戦争する事を前提に話が進んでいる。

日米地位協定の見直しもせずアメリカから高い兵器を買って、その裏で貧困に苦しんでいる国民がいる。

一体誰を守ろうとしているのか政治家達に聞きたいものだ。

少子化も含め、疲弊した経済が長く続いている事はもう何年も前から分かっていたはずなのに、有効な手立てを打ってこなかった政権の責任は重い。

首相の言動を見ても、今さら感が強いだけで全く他人事の様に聞こえるのは私だけだろうか。

食糧やエネルギー政策、温暖化、少子化も、ウクライナ戦争よりずっと前から問題にされてきた事だ。

 

議員数や報酬削減等も含め会計検査院の指摘で毎年の様に無駄な税金の使われ方がされているが、政府は「厳粛に受け止める」という発言だけで、一向に改めようとしない中で、国民に負担増を求めるのは、順序が逆ではないか。

日本を取り巻くアジア圏のみならず、世界中できな臭い動きがあるが、日本の役割をもう一度考え直す時かもしれない。

いや、今行動しないで何時やるのだろう?

 

一体この国は何処に向かっているのだろうか?

日々の営みが、さり気ない毎日がいつまでも続く事の素晴らしさに、政治家達はいつになったら気が付くのだろうか?

震災の時に皆が経験した事なのだ。

余りにも想像力が無さすぎる。

 

歴史や過去の教訓から学ばない者は、いずれ滅びる。

その時に責任を取らせても、もう遅い事ぐらい解りそうなものだ。

そして誰も責任を取らない。

ブログでも書いたが、日本はちょうど4枚のプレートの境目に位置している為、地震や火山噴火が多い国だ。

日本海溝・千鳥カムチャッカ海溝・伊豆小田原海溝・フィリピン海溝マリアナ海溝と海に目を向ければ、世界で最も深い海がすぐそばにある。

当然、プレートが沈み込んでいる為だが、改めて考えて見ると地理的にも非常に危険な位置に日本があるわけだ。

いつ大地震や火山噴火が起きてもおかしくない国だという事を政治家達はもう一度頭に叩き込んでもらいたい。

富士山も死火山では無いのだ。

そう、やらなければいけない事が沢山あり、危険極まりない場所に位置している日本に新たな原発増設を考える事の恐ろしさを、そして食糧問題や首都圏壊滅時の指令系統や国民の安全をどう守るか等、問題は山ほどあるのだ。

自然は時に恐ろしい脅威になり、その破壊力は想像を絶するもだ。

絶対神話であれほど安全性を強調してきた原発も、未だどうしようもない状態で放射性廃棄物をどんどん生み出している。

どれほどの専門家が安全だと言ったのか解らないが、今となっては後の祭りである。

人が作ったものに絶対は無いのだ。

それは阪神淡路大震災や3.11の大地震でも証明されている。

勿論歴史を紐解けば、その恐ろしさは歴然なのだ。

 

未だに変異を繰り返し、特に高齢者の死亡が増え、コロナウイルスCOV19は、日本だけで6万人以上もの命を奪っている。

ボーイング787旅客機が200回以上墜落している計算なのだ。

そう考えれば、一人の命と、人生、家族の想いは数では表せないはずだ。

2019年末に発生して今日に至るまで、自国でのワクチンすら開発出来ない国をどう見れば良いのか?

日本は先進国ではなかったのか?

今後、温暖化により凍土が溶けたり、両極の氷が解け、過去に封じ込まれていたウイルスが出現する事だってありうる話なのだ。

どうだろう?日本はそれら自然、人災を問わず災害に対して万全だろうか?

恐ろしく高い兵器を買う事や欧米のご機嫌取り前にやらなければいけない事は沢山あるのではないか。

 

もう一度周辺危機の話に戻るが、今政府がやろうとしている事が果たして日本の為になるのか、まだまだ議論すべきで早急に答えを出すべき問題では絶対に無い。

勿論、有事の危険性が高まっている事は承知している。

きな臭い近隣諸国の動きも戦争や軍事侵攻がいつ起きても不思議ではないが、だからと言って日本が戦争に繋がる様な道筋を考える事とは別にするべきだ。

賛否が分かれ事も承知しているが、利害が絡みエスカレートするのが権力者や政府であり、歴史を見れば明らかな事だ。

マスコミも過去の大戦のプロパガンダに加担した事を忘れてはならない。

マスコミ自身、腰抜け状態だという事を自覚してもらいたい。

 

当たり前だが、もし有事が起きれば生活は一変するだろう。

日本に住む外国人は2020年度で約290万人。

もし有事が起きたとして、敵対する国の在日外国人に政府はどのような処置をするのだろうか?

スパイ扱いにするのか?、強制送還でもするのか?はたまた先の大戦の様に収容所でも作るのであろうか?

ウイキペディア引用

 

敵対する国や、攻撃されている国に住む邦人の安全をどう守るのか?

民間企業に従事する社員達や日本に協力している外国の人達の命は?

アフガニスタンからのアメリカの撤退時の日本政府の対応を見ればお粗末と言わざるを得ない。

そうなのだ。私達は遠い直接的な問題では無いと考えがちだが、戦争が起きると一気に身近な問題として噴出するのだ。

その時点で考えてももう手遅れで、混乱を招き命が脅かされるのは目に見えている。

国内では近所に住む外国人がいきなり敵国の人達になるのである。

関東大震災時のデマによる朝鮮半島出身者に対するひどい仕打ち。

虐殺された「六千余名」という数字が「根拠が希薄な数」であるとして、都知事朝鮮人虐殺の追悼文を断っている事も付け加えておきたい。

ウイキペディア引用

 

過去を振り返れば解る事で、前頭葉では考えられない人達が必ず現れるのだ。

そして今一度想像力を搔き立てて当事者になるか、傍観するのか考えて見るといい。

だからこそ、過去から歴史から学び教訓として活かしていかなければならない。

普通の人達が考えられないような無残な狂気とも言える行動をさせてしまうのが戦争なのだ。

 

戦争体験者は必ず誰もが二度と戦争をしてはならない、こんな思いを次の世代にさせてはならないと言っている。

しかしほとんどがお亡くなりになってしまい、直接話を聞く機会もほぼ無くなってしまった現代。

義務教育でも近代史はほとんど深堀をしていない。

将来を担う若者達にとって戦争は実感も湧かないどころか、考えられない考えもしないのが現実だろう。

だからこそ大人が真剣にこのような問題に取り組むべきで、政権に対して頑として意志を伝えなければいけないのだ。

 

日本は欧米と足並みを揃えるだけがやれる事では無いし、そんな事ばかりをしていると逆に滑稽に見える。

大戦後の反省を踏まえて、世界に貢献してきた日本だからこそやれる、やらなければいけない事が沢山ある。

世界からの日本に対する貢献は、武器や攻撃を望んでいるのであろうか?

アメリカの一つの州にでも組み込まれているのかと疑うくらい言いなりになって、誇りは無いのだろうか?

憲法による恒久的な平和を謳っている事は諸外国も理解している。

ウクライナの大統領の日本に対する自国への支援(武器供与では無い)の感謝からも解るではないか。

この国に求められている事は正に平和外交、つまり話し合いによる解決の先頭に立つ事だ。

独裁者や強権者に対して何も出来ないし、やられっぱなしにされるとの懸念は確かにあるだろう。

が、だからと言って戦争に直接結びつくものでは無いし諦めず地道に官民での外交努力を怠らないようにする事だ。

年月をかけて築いてきた日本の信頼を活かさないで何の意味があるのだろうか?

ウイキペディア引用

 

国産ミサイル開発やトマホークミサイルを買うお金で、飢餓や貧困に直面している世界中の子供達に使う事の方がよっぽど理にかなっているし、人道的であり信頼も増す。

また唯一の被爆国であり、原子炉爆発による多大な被害を受けた国として、NPT=核拡散防止条約に加盟する事は当然な事で、核戦争の危機が増す今でこそチャンスであり欧米の顔色をうかがっている場合では無い。

世界の国々は日本の在り方に理解を示すであろうし、期待するだろう。

そして今の国連の在り方も日本が主導となり改革し、もっと力を発揮できる組織に変えていく事の方が、日本の国益にかなう。

戦争が始まれば終わりなのだ。

何もかもが変わり、多くの命と狂気が襲って来るだろう。

人間として生まれたのであれば、人間らしい行いを忘れてはいけない。

いつの世も愛が謳われ、命を救う名も無きヒーロー達がいた事が証明している。

平和であるからこそ、若者達は夢を描く事が出来、平凡でも幸せな時間が過ごせるのだ。

 

大人の責任は重い。

一人一人の決断が多くの命に関わる事を今一度考えてもらいたい。

そして、どんな事が有ろうとも日本人が外国人を殺してはいけないのだ。

いや人間同士が殺し合いをしてはいけないのだ。

何より今の日本の平和は戦争により沢山の犠牲者、命のお陰で得た尊い時間だという事を、そしてエネルギーや食品など多くの国により支えてもらっている事を、また災害で沢山の命が失われた事を子供や若者達に教え語り継いでもらうようにする事が、今を生きる大人の責任であり義務だと思う。

身近な人達からでも良いから考える時間を作り、日本の将来像を描いてもらいたい。

 

決して憎む為、恨む為に生れてきたのでは無いのだから。

 

日本国憲法 前文より抜粋

「われらは、平和を維持し、専制と隷従、圧迫と偏狭を地上から永遠に除去しようと努めてゐる国際社会において、名誉ある地位を占めたいと思ふ。われらは、全世界の国民が、ひとしく恐怖と欠乏から免かれ、平和のうちに生存する権利を有することを確認する。」

 

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