因果応報(いんがおうほう)という言葉があります。
自業自得も同じような意味で、よい行いをすればよい報いがあり、悪い行いをすれば悪い報いがあるという意味で使われています。
自業自得も同じような意味になりますが、「恩を仇で返しやがって!あいつは自業自得だよ」という
どちらかというと悪い意味に使われます。
しかし読んで字のごとく、悪い事だけでは無く、良い事も、自分の行為によって起きるという意味にもなります。
考えてみましょう。
「良い事(行い)」と「悪い事(行い)」とは、何を物差しに決めているのでしょうか?
良かれと思ってやった事が、かえって悪化させてしまう事もありますし、よこしまなな考えで、成功する人もいます。
「アイツのせいで」と憎む事や「早く気付いておけばこんな事には」というような後悔は、誰でも生きている中で湧いてくる感情でしょう。
また単純に、法を犯す事が悪いとも言いきれません。
圧政に苦しむ人達が、反旗を翻(ひるがえ)す事だってあるでしょうし、貧困や飢餓で、配給物を我先に人を押しのける事もあります。
人殺しの道具になる武器製造に、携わっている人もいます。
戦車や戦闘機、戦艦や砲弾、銃などキリがありません。
どうでしょうか?このような人達は、悪い行いの人達と言い切れるのでしょうか?
自分の会社が兵器を作っている事で、悩むかもしれませんし、仕事だからと深く考えないかもしれません。
因果応報という言葉は、良い悪いで判断し、結果ご褒美や罰が与えられるという事で解釈してはいけないのです。
物事が動くことで、何か結果が起きるという単純な事を意味しているだけです。
「誰かに道案内をしてあげたから」という例でいうと、
してあげたから、いつか困ったときに誰かが助けてくれると、捉える事も出来ますし、ただ困っていたから手を差し伸べただけで、それ以上の事を考えて行動してはいないかも知れません。
道が解らない人に対して、道案内という行動の結果、無事目的地に着けたという事実だけです。
よく、災害が起きると天罰だという人がいますが、災害が起きた、だから犠牲者が出たというだけで、天罰でも、自業自得でもないのです。
すなわち物事が動く事で結果が起きるだけの事で、その事を頭に入れて、行動するようにとの意味なのです。
災害が起きれば、教訓として次に備えたり、戦争を起こさないように語り継いだりせよという意味なのです。
誰かのせいにするのではなく、教訓として活かせという事です。
そしてあなたの行動が引き起こす事をよく考えて行動しなさいという戒めなのです。
では「応報」は何を指しているかという事ですが、前述のように起きた事をそのままにしないで、教訓とし、不幸な目に会わない人を増やさないという事です。
ただ単に自分だけに還ってくると捉えると、人間は損得勘定で動いてしまう事がままあります。
あなたが、良い行いと思ってやる事で、良い事があなたに還って来るという単純なことではありません。
道案内でいうと、あなたの行動「因果」によって、困っている人が助かった事が「応報」です。
もしその時に、心が暖かくなったなら自業自得として、また困っている人を助ける人間に成るでしょうし、もし子供が見ていたなら、その子も同じ行動を起こす人間となり、自得となります。
「輪廻転生」(りんねてんせい、てんしょう)という言葉があります。
仏教に詳しい方ならご存じだと思いますが、簡単に説明すると、
「輪廻」は、死んだ後、何度も生まれ変わる事で、人間だけでなく、あらゆる生物にも当てはまります。
「転生」も生まれ変わるという点では同じですが、魂が別の肉体に宿り生まれ変わるという事と、繰り返すことが無いという違いがあります。
他の宗教でも、一部を除き同じような考え方を説いています。
一般的な受け止め方として、上記の様な認識でしょう。
詳しい事は、ここでは書きませんが、この「輪廻転生」という言葉の意味、すなわち教えは、どのような事を指しているのでしょうか?
あなたが何か悪い行い(行い=業)をすると、死んだ後、魂が極楽浄土や天国でなく、苦を伴う世界に行き、また誰かの、もしくは他の生物として生まれ変わり、過ちを正さない限り、グルグル廻る事を意味していますが、どう思われるでしょうか?
このブログでも書きましたが、極楽浄土、天国や地獄はありませんし、死後の世界もありません。
それは、まるで空想科学特撮の様な話なのです。
マスター達の教えとは結びついていない事の方が多いのです。
先祖が犯した罪を、生きている私達が償うというなら、償わなければいけないというなら、人類全員が当てはまります。
人類が誕生して以来、殺戮の繰り返しだからで、今この瞬間もその状況は変わってはいません。
ルーツをどんどん遡っていくと、何処かで誰かが殺生をしているからです
これでは、永遠の繰り返しで、地獄や六道(注1)には入りきらないほど溢れている事になります。
また、「どうせ、ほとんどが苦の世界に行くんだから」と悪い事をする人が出ても不思議ではありません。
宗教を信じていても、「どうせ地獄行き」と思うでしょうし、信じていなくても、悪い事をする人がいるというおかしな論理が成立してしまい、何の為の教えなのか矛盾している事になり、このような教えをマスター達が説くはずがありません。
もう少し分かり易く例を出してみましょう。
「おい!賢い人が、幸せになる話をするらしいから、聞きに行こう」
暮らしがよくなかったり、悪い事が重なったりした人達は、ぞろぞろ集まってきます。
「みんなに解りやすく説明するからよーく聞くんだぞ」
「私のいう事を信じれば、幸せになれる」
「いいか!お前たちは先祖からの祟(たた)りを背負っておる。お前たちの子供がそうならないように、良い行いをしなさい」
「それは解りますが、今の俺たちはどうしたら幸せになれるのですか?」
「良い事をすれば、死後に素晴らしい世界に行けるのである。もし信じなければ、恐ろしい所に行く羽目になっていたのだよ。だからその事を教えにやって来たのだ。感謝しなさい。」
「あ~聞かなければ良かったぁ~」
「死んだらどうなるんだ?俺は今も苦しい生活でいるのに、死んでも苦しむのかぁ?」
「ほら!お前が踏んでいる虫は、悪い事をした奴の生まれ変わりだぞ!」
「俺はそんな話は信じない」
「信じなければ、苦しみが待っているのだ」
「やっぱり聞かなければ良かった~」
「今、辛い事ばかりが続いているのは、どうしたら良くなるのですか?」
「良い行いをすれば、良い事が起きる!いつかは解らん!この世か来世か、必ず起きる」
「私の子供はまだ幼いので、何も悪い事はしていません。でも何で辛い思いをしているのですか?」
「だから、悪い魂がお前の子供の身体を借りて生まれてきたからだ。」
「俺は、悪い事をしたことがある。俺はこの先どうなる?」
「悪い事をしたなら、報いを受ける。生まれ変わっても、人間としては生まれて来れないぞ」
「どんな悪い事をしたか、私に話しなさい。悔い改めれば死んでも良い世界に行けるが、償う為に誰かが生まれ、苦しむことになるが、その様な仕組みなのだ!」
「生きている間に、とにかく私の言葉を信じ、祈り続けるのだ。そうすれば救われる」
「いいか!信じる事が全てなのだ。よく聞くのだ!話が前へ進まないではないか!」
どうでしょう?結局、信じる信じないは、関係ない事であり、前提となっている、天国や極楽、地獄の存在も意味が無い事になってしまいます。
たとえ話や空想などの手段を取る事で、多くの人達に上辺だけでも理解してもらい、
それが歯止めとしての心の線引き、道徳を生み出す事になるからです。
が、その本当の教えがどのようなモノなのかを理解していないのです。
(注1)地獄・餓鬼(がき)・畜生・修羅(しゅら)・人間・天上、の6つを指す事で、差はありますが、全て「苦」と言われています。
「輪廻転生」とは、いったい何を意味しているのでしょうか?
もし誰かが虫や動物に生まれ変わったと考えれば、むやみに殺生はしないでしょう。
すなわち、生まれ変わるという前提で、生物を見る「心」の在り様の事を教えているのです。
実際に生まれ変わらないとしても、見方を変えて見る事の大切さを、教えているのです。
食事をする時も、ありがたみをを感じる事が出来るようになりなさいという教えなのです。
無駄な、動植物に対する殺生も、食べ物を粗末にする事も、誰かの生まれ変わりだと考える事で、生かされている事に気付き、食品ロスも減らすことが出来たり、ペットを捨てたりしなくなります。
「生まれ変わる」というところに焦点を当てている宗教に問題があるのです。
だから、あの世や地獄の話が出てきて、迷わされて教えが活きてこないのです。
亡くなった人達の魂が、別の肉体に宿る事なんてありえません。
それは連鎖を断ち切る事と繋げていく事を意味しているのです。
誰かの悪い行いだと思う事があれば、あなたが良いとする行いで、その悪い行いをやめさせられるのです。
子供達の前で、平気で信号無視する大人達は、連鎖を断ち切っていないという事です。
信号無視の話でいうと、あなたがお手本となる事で、子供達の命を守る事が出来ると考えてみれば分かりやすいと思います。
例えとして、魂が肉体に入り込んで、入り込まれたあなたが、悪い連鎖を断ち切れと教える方が、理解できるからです。
天国や地獄、魂といった空想の世界観で働きかけるのが、誰にでも一番伝わりやすい方法で、実際には無い事を、作り話として解りやすい様にしているだけなのです。
あなたの生きている時の行動が、次の世代に関わるのですから、よく考えて行動しなさいと、そして悪い行いをすれば、真似をする人を増やす事になるから、やめなさいと説いているのです。
逆もしかりで、良い行いは子供達も含めて、他の人に繋がっていくのです。
言い換えれば、その想いが詰まった「魂」というあなたの想いが、亡くなった後も世代を超えて、心の中に伝わり引き継がれていくのです。
宗教にまつわる話になりましたが、仏教だけに当てはまる事では無く、他の宗教も同じような事が伝えられています。
ただ、表現が異なる事や、言葉の解釈によって、本来の教えが伝わっていないのです。
マスター達は、生まれる前の事や、死んだ後の事を話したわけでではなく、今生きている、その生(せい)の中に全てが詰まっていて、ないがしろにしないようにと伝えているのです。
誰のせいでも無く、良い事も悪い事も自分自身に対する戒めであり、あなたの生き方が問われている、自業自得という事です。
波の音で気持ちをリラックス
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