心の道標

様々な自分の疑問に、自分で答えを見つける旅

人間、生物は、なぜ存在しているのか?⦅牛や豚の命は⦆(2)

人を楽しませる為?

人の役に立つ為?

それとも人に尽くす為?

私達を含め多種多様な生き物の存在の意味、多様に成らざるを得なかった理由、それは生命の「可能性」という事です。

人の存在は地球上の生命の連続、様々な可能性の一部であり、選択肢の一つにすぎません。

生物が命をつないでいく「可能性」を広げる為なのです。

ですから、人間が生物の中心でも頂点でもありませんし、他の生物が人間の為に存在しているわけでもありません。

まして支配する事など出来るわけがないのです。

命という大きな連続のほんの一部にすぎないのですから。

他の生物にとっては、こんなにもたくさん生息する人間がいなくなるほうが、むしろ好都合かもしれないし、食物連鎖がたとえ切れたとしても、また新しい連鎖がきっと出来上がるでしょう。

言い換えれば、どれかの生物がこの地球上で生き残ればよいのです。

生物は進化し適応し、空を飛び、水に潜り、牙を持ち、体を大きくあるいは小さくと、その能力を最大限生かして生き延びようとしてきました。

一見人間が利用しているように見える犬や猫などのペット、食べられる側の牛や豚も、衣食住を提供し繁殖の手助けをしてくれる人間の側にいる事によって、逆に利用し、種を絶やさぬよう最大限の努力をしているのです。

昆虫もミツバチ、蛍、カイコ……きりがないほど巧みな戦略です。

彼らは人間をうまく利用しているのです。

例えば蛍で考えて見ましょう。

一部の種類の蛍が発光するのですが、それはコミュニケーションの為で、求愛の光、刺激された時の光、敵の威嚇の光と3種類あると言われています。

勿論、生存し子孫を残す為ですが、生息環境の破壊や汚染、自然環境の変化、ホタル観賞マナーの問題などの影響で生息数は年々減少しており、危惧されている状態です。

日本において、夏の風物詩である蛍の光の美しさに人々は魅了されてきました。

そして、保護する活動が各地で行われているのです。

おまけに養殖販売業者まで存在しているのですから、すぐにでも絶滅の恐れがある蛍にとって、人間の介在は好都合なのです。

 

種を超えて利用する。

それは自然の摂理であり、人間も例外でない事を意味します。

支配しているように、頂点に立っているかのように勘違いしているにすぎません。

 

牛や豚は

人間に食べられる道を選んだんだ

猫も犬も

ペットの道を選んだんだ

子孫を残す為にね

人間なんて

自然の企みなんか

ちっとも分かってないんだよ

自然は恵みをこっそり忍ばせて

知らんぷりなんだ

何をやらかすか

見ているかもよ。

 

遺伝子の連続が目的ならば、個体の死がたとえ短くても良いのです。

それは一部人間にも言える事で、医療や環境が悪く子供の生存率が低くなれば、人はたくさん赤ちゃんを生み、生き残るよう確率を上げ、生存率や平均寿命が高くなれば出生率は低くなります。

(命を軽視しているものではありません。)

 

木や花も同じ事が言えます。

花が人間を楽しませる為だけにわざわざ存在している訳ではありません。

人に気に入られる事によって種を効率よく継続しているのです。

もし人がいなくなれば、それらの花は他の雑草との生存競争に、もしかしたら簡単に負けるかもしれません。

 

人間の都合で様々な動植物が改良され利用され、結果遺伝子は受け継がれてきましたが、その一方で金儲けや欲の為だけで命を奪われてきた事も事実です。

毛皮、象牙、鯨油にサメのひれ、フォアグラ……

必要以上に、またファッションや高級食材、素材の為だけに殺傷し、個体の一部を利用し無駄な死を与え続け、今も尚進行形でなのが現実なのです。

絶滅に追い込んだ動物も沢山います。

日本でも、ニホンオオカミニホンカワウソニホンアシカ等、絶滅したのではないかと言われているのです。

今も人類のせいで動植物100万種が絶滅危機にさらされているのです。

動物園、飼育場など一部では、動物たちにとって強いストレスを与えているのも事実です。

世界でもこの事は問題になり改善しつつありますが、例えば膨れ続ける人口に対し食用とされている動物に「コストを抑え、安く大量に」という、これまでのやり方が果たしていつまで通用するのでしょうか?

最近では農水省が、生乳の需給改善に向けて、乳量が少ないなどの低能力牛を早期に淘汰する場合、2023年9月までは1頭当たり15万円を交付する方針を決めたのです。

牛乳の消費が減り、酪農家でも賛否が分かれる国の政策ですが、どこか違和感を禁じ得ないのです。

 

上記の事例以外でも、動物実験は今なお続けられています。

日本の大手化粧品メーカーのホームページを見ると、「2013年から動物実験を廃止しました」と書かれていますが、それ以前は行われていたのです。

実際の文章が「2016年1月27日以降、化粧品(医薬部外品含む)製品(原料)開発において、外部委託も含めた動物実験は行いません。

*社会に対して安全性の説明責任が生じた場合や、一部の国において行政から求められた場合を除きます。」と記載されているのです。

つまり必要とあらば、これからも動物実験をやるとも書いているのです。

これは、製薬会社のホームページでも同じ様な事が書かれています。

 

「人間が生き残る為」賛否があるのも解りますし、その必要性も認識はしていますが、果たしてこのままで良いかどうか?

AIが進み、シミュレーション(simulation ) 模擬実験技術が発達し続けている現代において、考え直す事も大切では無いのでしょうか?

 

鳥インフルエンザを始めとする様々なウイルスの出現は、傲慢な人間を許せなくなった自然の使徒?かもしれません。

 

全ての命が繋がっている事、個々が改めて考える時間を持つ事も大切な人間の使命でしょう。

 


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